BCPが日本で最初に大きな注目を集めたのは、
2001年9月に起こった米国の同時多発テロのときです。
世界貿易センター近隣に所在していたメリルリンチをはじめとする企業は、
BCPに沿ってあらかじめ準備してあったバックアップオフィス等を活用することによって、
業務の中断を最小限に抑えることができました。
これを契機にBCPへの認識が高まり、その後の震災等有事の際では、
BCP策定の有無によって企業の被災に大きな差が出た結果、
BCPの重要性が実証されることとなりました。
過去の地球上における災害発生状況を地域別に眺めると、
自然災害の約 40%がアジアで発生しており
死者数も約 50%がアジア地域に集中しています。
また被災者数でも圧倒的にアジア地域の割合が多
く全体の 90%近くを占めています。
アジア地域の国内総生産 GDP は世界の約 3 割ですが、
災害による経済的損失は世界の約 5 割に達しています。
他の地域に比べて産業が被災しやすい傾向にあるアジアでは、
どのようにBCPに取り組んでいるのか?
本セミナーでは、「東南アジア」の経済を専門としている
国士舘大学政経学部経済学科の助川教授に、
グローバル視点で考えるBCPについて、
わかりやすく解説していただきます。